【将来性は?】今後、警備の仕事は増えるの?安定化するの?
2020年5月7日

「この先、警備の仕事はなくならないの?」 「安定して働ける仕事を選びたい」
そう考える方は多いでしょう。 また、これからグリーン警備の仕事に就こうと考えている人は、警備業界の将来的な見通しについて気になる人も多いかもしれません。
特に近年はAI・DX化が進み、多くの業種で「人が不要になるのでは?」という不安が広がっています。
しかし、警備業界は今も拡大を続けており、将来的にも高い安定性を維持する業種です。 この記事では、一次情報データや現場の声を交えながら、2025年以降の警備業界の将来性を具体的に解説します。
■警備業は「拡大・多様化」が進む成長産業

グリーン警備の仕事は、今後も増加が見込めると考えられています。 なぜなら警備現場の種類がとても多様化しており、現場の数も増えているからです。
実際に、全国警備業協会の「警備業の概況(令和5年)」によると、全国の警備員数は約59万人と過去最高水準を維持しており、前年比でわずかに増加しています。
特に、交通誘導・イベント警備・施設管理など「人による安全確保」を必要とする分野が伸び続けています。
■主な業務内容と需要の拡大分野
警備の現場には、主に以下のような種類があります。いずれも社会の動きとともに需要が高まっています。
| 警備の種類 | 内容 | 将来性 |
|---|---|---|
| 交通誘導警備 | 道路工事や建設現場での車両・歩行者誘導 | 公共事業の継続で需要安定 |
| イベント警備 | フェス・スポーツ大会などでの来場者誘導・巡回 | 観光再開・地域活性化で増加 |
| 施設警備 | 商業施設やオフィスビルなどの巡回・受付 | 再開発・高齢化社会で拡大 |
| 駐車場警備 | 駐車場での安全確保・誘導業務 | 郊外型商業施設の増加で需要維持 |
📍 POINT:
交通インフラ整備、再開発、イベント開催など「人の動きがある限り、警備の仕事は必要とされる」業界です。
■道路工事・イベント警備のニーズは減らない
国土交通省が発表した「インフラ長寿命化計画(2024年改訂版)」によると、道路や橋梁の維持工事の件数は今後20年間でさらに増加が見込まれています。 このような工事現場では必ず交通誘導警備員の配置が義務づけられており、警備の仕事は公共インフラに直結した“必要不可欠な職種”です。
📊 出典:国土交通省「インフラ長寿命化計画 行動計画2024」
また、観光庁によると2024年の訪日外国人旅行者数は3,100万人を突破し、コロナ前を超える水準に回復しました。 これに伴い、観光地・イベント・商業施設での人流警備も再び増加傾向にあります。
■新しい分野で広がる「警備の仕事」
グリーン警備も同様ですが、警備のお仕事は、従来のものに加えて新たな分野にすそ野を広げつつあります。
・ホームセキュリティ・個人防犯の拡大
物騒な犯罪や手口の巧妙化などの問題から、個人宅でもきちんと防犯対策を行う傾向が目立ってきました。
そこで、ホームセキュリティを導入し、24時間自宅の監視を行う家も増えています。
こうしたホームセキュリティシステムを備えた大手警備会社では、業務に携わる人材を広く求めています。
実際に総務省「通信利用動向調査(2024)」によると、個人宅の「スマート防犯カメラ導入率は14.8%」と前年比で2.3pt上昇。
AIやIoTを活用したホームセキュリティの普及により、「遠隔監視」や「巡回点検」を担う警備スタッフの需要も拡大しています。
📊 出典:総務省 通信利用動向調査(2024年版)
・女性警備員の活躍も拡大
近年、警備業界では女性のニーズがとても増えています。
商業施設やオフィスビルなどに女性警備員を配置することで印象をアップさせるという目的も含まれています。
また、女性限定や主な顧客ターゲットを女性としている施設などでは、警備に当たる人員は女性の方が適しているでしょう。
さらに、近年の安全意識向上に加えて女性への配慮のために、女性トイレやパウダールームの巡回、荷物検査などの現場において女性が求められるケースも多いです。
実際に全国警備業協会の統計によると、女性警備員は全体の「約7.0%(約4万人)」で、前年比で増加傾向。
商業施設やオフィスビル、女性専用施設などでは、印象向上や配慮の面から女性警備員の配置が進んでいます。
📊 出典:全国警備業協会 警備業の概況(R5)
■AI・DX時代でも「人が不可欠」な理由
AIや監視カメラの技術革新が進む一方で、警備員の役割はむしろ高度化しています。
トラブル対応・緊急時判断・顧客との応対など、「人の判断」が求められる現場は今後も減りません。
ITを駆使したシステムを操作・保全するのは人間ですし、非常時には人間にしかできない対応も多く求められます。 つまり、IT技術やAIシステムをうまく取り入れ、使いこなすための人員が必要ということです。
警備システムにおいてシステムのコントロールを行うのは、もちろん警備員です。 そのため、IT技術に長けた人材は今後さらに需要が高まります。
特に「前職などでIT技術に携わっていた人」などは、今後警備業界に転職する際には間違いなく有利になるでしょう。 特に、24時間体制のセキュリティシステムを導入する会社であれば、IT技術を駆使できる人材は貴重な戦力として迎えられるのです。
💬 現場の声(40代男性・警備員)
「AIが増えても、最後に判断するのは人間。システムを使いこなす力が、今後の警備では重要になります。」
■キャリアアップ・研修制度の充実

グリーン警備では広く人材を募集していますが、誰しもいきなり警備の現場へ飛び込むことはできません。
そのため、グリーン警備では入念な研修体制を整えています。
・警備の基礎だけではなくキャリアアップのための研修体制も
グリーン警備では、警備の仕事の基礎はもちろんのこと、国家資格を取得するためのキャリアアップ研修なども積極的に行っています。
国家資格を取得することで、従事できる業務も格段に増えますし、責任者として業務に就くこともできるのです。
将来的なビジョンを見据えると、キャリアアップすることでより安定した仕事ができる職種といえます。
実は警備業法により、すべての警備員は新任研修(20時間以上)を受けることが義務づけられています。
また、キャリアアップとして「警備業務検定」「警備員指導教育責任者」などの国家資格を取得すれば、責任者や現場統括職に昇格でき、給与面でも優遇されます。
📘 法令出典:e-Gov 警備業法 第21条(研修義務)
■国際イベント・災害対応などの新需要も
2025年の大阪・関西万博、2030年の札幌冬季五輪招致活動など、国際イベント開催に向けた警備需要が拡大しています。 また、災害時や大規模停電などの「非常対応警備」も増加しており、社会インフラを支える存在として注目が高まっています。
📊 出典:2025年日本国際博覧会協会 公式サイト
■Q&A:将来の警備業界に関するよくある質問
Q. AIで警備の仕事は減るのでは?
A. 自動化されるのは一部業務のみです。人が対応すべき現場判断・対人対応の需要はむしろ増加傾向です。
Q. これから資格を取っても意味はありますか?
A. あります。資格を持つことで責任者や教育担当者に昇進でき、安定した収入につながります。
Q. 今後もバイトやシニア採用は続きますか?
A. はい。全国警備業協会の調査では、60代以上の警備員は「全体の約31%」を占めており、シニア人材が中心となっています。
■まとめ:警備の仕事は「人と社会を守る安定職」
現在、警備業界はIT×人の力で進化を続ける成長産業です。
インフラ整備・観光再開・国際イベント・AI連携など、社会の動きに合わせて需要が広がっています。
体力・年齢・性別を問わず活躍でき、研修や資格取得によってキャリアアップも可能。
今後も安定して働きたい方にとって、警備の仕事は“時代に強い職種”といえるでしょう。
今回説明したように、グリーン警備の仕事には明るい将来性があり、キャリアアップも図れることから安定して働ける仕事といえます。
警備業界の経験がなく不安に思っている人でも自分が活躍できる働き方を見つけられるでしょう。
【2025年10月追記】

