【注目!】交通誘導警備で使用する用具ってどんなもの?
2021年1月5日

交通誘導警備の現場で、警備員が手にしている“赤い棒”や“白い手袋”。
一見シンプルに見えるこれらの用具ですが、実はすべて法律と安全基準に基づいて使用されている重要装備です。
警備業務は、警備業法第2条において
「人若しくは車両の雑踏する場所又はこれらの通行に危険のある場所における負傷等の事故の発生を警戒し、防止する業務」
と定義されています。
出典:e-Gov法令検索「警備業法」
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=347AC0000000117
つまり、交通誘導警備で使う用具は「目立てばよい」のではなく、事故を未然に防ぐための機能装備なのです。
本記事では、
・必須となる基本装備
・法令・基準に基づく安全装備
・季節対応の装備
を、現場経験者の声を交えながら分かりやすく解説します。
まずは、交通誘導警備の“三種の神器”ともいえる基本用具から見ていきましょう。
■交通誘導警備の“三種の神器”

交通誘導警備で常に携行する基本装備は、
・誘導灯(合図灯)
・白手袋
・警笛
の3つです。
1. 誘導灯(合図灯)
赤く発光する棒状のライトで、車両に対して「停止」「進行」「徐行」「幅寄せ」「後進」などの合図を出します。
現在はLEDタイプが主流で、視認性向上のため点滅機能付きが一般的です。夜間や悪天候下では特に重要性が増します。
▶ 現場経験者の声(30代男性)
「夜間工事では誘導灯の振り方一つでドライバーの反応が変わります。小さく振るよりも、大きく・ゆっくり・明確にが基本です。」
※高速道路などでは青色・黄色誘導灯を使用するケースもあります(道路規制条件による)。
2. 白手袋
視認性を高めるための必須装備です。
白色は昼夜問わず認識しやすい色とされ、手の動きを明確に伝える役割があります。特に日中の逆光下では白手袋の有無で合図の伝わり方が大きく変わります。
▶ 若手スタッフの声(20代女性)
「最初は地味な装備だと思っていましたが、実際に立ってみると“手が見えるかどうか”は本当に重要だと分かりました。」
清潔さも重要で、汚れた手袋は印象低下につながるため定期交換が基本です。
3. 警笛
音による注意喚起装備です。
主な使用場面:
・工事車両のバック誘導
・作業員への危険合図
・緊急停止の合図
頻繁に鳴らすものではなく、「必要な時だけ確実に使う」装備です。
▶ ベテラン警備員の声(50代)
「警笛は最後の安全装置。鳴らす状況にならないようにするのが理想ですが、いざという時に迷わず使えることが重要です。」
この3つは単なる道具ではなく『視覚+聴覚で事故を防ぐ安全装置』です。
次は、命を守る装備である「ヘルメット」について解説します。
■命を守る装備「ヘルメット」

交通誘導警備では、特に建設現場においてヘルメット(保護帽)の着用が基本となります。
ヘルメットは単なる制服の一部ではなく、落下物・飛来物から頭部を保護する安全装備です。
◆型式検定合格品を使用する理由
日本国内で使用される産業用ヘルメットは、厚生労働省の型式検定に合格した製品であることが求められます。
出典:厚生労働省「保護帽の型式検定について」
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=74066000&dataType=0&pageNo=1
型式検定合格品には「検定合格標章」が貼付され、安全基準を満たしていることが確認されています。
▶ 現場責任者の声
「現場では“もしも”を前提に動きます。ヘルメットは最後の砦。検定合格品を使うのは当然の前提です。」
◆使用期限と点検の重要性
ヘルメットは樹脂製のため、紫外線や衝撃によって徐々に劣化します。外見に問題がなくても内部素材が劣化している場合があるため、定期交換が基本です。
特に屋外勤務が多い交通誘導警備では、直射日光や雨風の影響を受けやすく、管理体制が重要になります。
ヘルメットは“あると安心”ではなく「なければ危険」な装備です。
■屋外勤務を支える「防寒具・季節対応装備」
交通誘導警備は基本的に屋外勤務です。特に11月〜3月は繁忙期と寒さが重なり、体温管理が重要になります。
◆制服は公安委員会への届出制
警備員の制服・装備は警備業法に基づき、公安委員会へ届け出たもののみ着用可能です。
そのため、私物の防寒着を自由に着用することはできません。会社が許可を得た防寒着を使用することが原則です。
◆実際の現場で活躍する防寒装備
・防寒ブルゾン(届出済)
・防寒インナー
・ネックウォーマー
・カイロ
・防寒対応手袋
▶ 40代スタッフの声
「寒さ対策は“我慢”ではなく“準備”。防寒インナーとネックウォーマーだけでも体感温度は全く違います。」
寒さによる集中力低下は事故リスクに直結します。したがって防寒対策は“快適さ”ではなく“安全対策”の一部といえます。
ただし、どんな防寒着を着ても良いというわけではありません。警備員が着用する衣服は公安委員会に届け出をし、許可を得たものだけに限られています。それ以外を着てしまった場合は業法違反となり処罰を受ける可能性があるので注意してください。グリーン警備ではきちんと許可が下りた防寒具を貸し出ししていますので安心してください。
防寒着だけでは寒さ対策が不十分である場合には、保温性の高い肌着、ホッカイロ、マスクなどを適宜身につけて対策しましょう。
■Q&A|交通誘導警備の用具でよくある質問
Q1. 用具は自分で購入する必要がありますか?
基本装備(誘導灯・白手袋・警笛・ヘルメットなど)は会社貸与が原則です。安全基準や届出条件があるため、個人判断での持ち込みはできません。
Q2. 誘導灯は振り方に決まりがありますか?
あります。「停止」「進行」「徐行」「後進」など基本動作は研修で統一されています。自己流で振ることは事故リスクを高めるため禁止されています。
Q3. 夏場はどんな装備が必要ですか?
空調服・冷感インナー・水分補給装備など、熱中症対策が重要です。厚生労働省も職場における熱中症予防対策を呼びかけています。
出典:厚生労働省「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン(職場における熱中症予防対策)」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000116133.html
暑さ対策も防寒対策と同様に“安全管理の一部”です。
■まとめ|用具はすべて“事故を防ぐための装備”
交通誘導警備で使用する用具は決して多くはありません。
しかし、その一つひとつが明確な役割を持ち、互いに連動しながら安全を支えています。
・誘導灯は「視覚による停止・進行の制御」
・白手袋は「合図の視認性向上」
・警笛は「聴覚による緊急警告」
・ヘルメットは「物理的な頭部保護」
・防寒・暑熱対策装備は「集中力と体調維持」
これらはすべて、最終的には“事故ゼロ”という目的に向かっています。
交通誘導警備は、ただ立っている仕事ではありません。車両の動き、歩行者の流れ、天候、周囲の作業状況などを常に観察しながら、適切なタイミングで用具を使い分ける「判断の仕事」です。
だからこそ、装備の意味を理解しているかどうかで安全性は大きく変わります。
現場で活躍している警備員の多くが口にするのは、
「道具を正しく使えるようになってから、本当の意味で仕事が見えてきた」
という言葉です。
グリーン警備では、これら装備の使用方法だけでなく、「なぜそれを使うのか」まで研修で丁寧に指導しています。未経験者でも基礎から段階的に学べる体制が整っているため、経験がなくても心配はいりません。
交通誘導警備の仕事は、派手さはありませんが社会インフラを支える重要な役割を担っています。その最前線で活躍するための第一歩が、“用具を正しく理解すること”です。
この記事が、これから警備の仕事に挑戦する方の不安解消につながれば幸いです。
【2026年2月追記】

