【今後どうなる?】警備の仕事はAI化されるのか︖
2020年9月3日

──AI・ロボットと共存する警備業のこれから
AIやロボット技術が急速に進化している現在、私たちの身の回りではさまざまな場面で自動化が進んでいます。
警備業界においても、AIを活用した監視システムや巡回ロボットなどが登場し、
「警備の仕事は将来的にAIに取って代わられるのでは?」と不安に感じる方もいるかもしれません。
しかし実際には、警備業界では AIやロボットを“人の代わり”としてではなく、
人を支える存在として活用する動き が進んでいます。
本記事では、
- 警備業界で進むAI・ロボット導入の現状
- AIでできること、できないこと
- 今後の警備業がどう変化していくのか?
について、グリーン警備の視点も交えながら解説します。
警備の仕事を検討している方にとって、「将来性」を考えるヒントになれば幸いです。
■ セキュリティ意識の高まりで警備業の需要はむしろ増加傾向
近年、社会全体で防犯・防災への意識が高まっています。
凶悪犯罪の手口が多様化し、企業・施設・個人を問わずセキュリティ対策を強化する動きが広がっています。
一方で、警備体制を強化したいという需要に対して、警備員の人材は不足している のが現状です。
こうした背景から、
- 人の目が届きにくい場所の監視
- 24時間体制でのセキュリティ確保
- 警備員の負担軽減
を目的として、AIやロボットを活用する動きが進んでいます。
AIやロボットは、警備員が足りない部分や見落としやすい箇所を補い、
より高いレベルのセキュリティを実現するための“補助役”として期待されているのです。
このように、AI化=警備の仕事がなくなる、という単純な話ではなく、
警備業の在り方が変化している と捉える方が現実に近いといえるでしょう。
■ 警備業界で実際に導入されているAI・ロボットの例
警備業界ではすでに、さまざまな現場でAIやロボットの導入が進んでいます。
ここでは、現在実際に活用されている代表的な例を見ていきましょう。
・商業施設・オフィスビル・個人宅でのセキュリティ監視
商業施設やオフィスビルなどでは、不審者の侵入やトラブルを未然に防ぐため、
警備員の配置が欠かせません。
しかし、すべてを人の目だけで監視することには限界があります。
死角が生じやすいことに加え、24時間体制で集中力を保つのは容易ではありません。
こうした課題を補う形で、
AIを活用した監視カメラやセンサーが導入されています。
AIによる監視システムでは、
- 不審な動き
- 通常とは異なる行動パターン
- 深夜帯の人の出入り
などを自動で検知し、コントロールセンターへ通知します。
個人宅向けのホームセキュリティにおいても、警備員が常駐できない代わりにAI監視システムが活用され、
異常発生時には警備員が現場へ駆け付ける体制が一般的になっています。
・施設内を巡回する警備ロボット
大規模な商業施設やオフィスビルでは、巡回警備をロボットに任せるケースも増えています。
建物の構造や巡回ルートを事前に登録することで、ロボットは決められた経路を外れることなく巡回できます。
人では見落としがちな場所や、非常口・通路などのチェックも安定して行える点が特徴です。
また、センサーによって人や物の動きを感知し、異常があれば警備員へ知らせる役割も担っています。
ただし、顔認証や人物の詳細な判別については、まだ発展途上の技術であり、
施設関係者と不審者を完全に見分けるレベルには至っていません。
・犯罪を事前に予測するシステムの研究
AI技術の進歩により、過去のデータや行動パターンを分析し、
犯罪発生の可能性を予測するシステムの研究も進められています。
特定の場所や時間帯、行動傾向をもとに「注意が必要な状況」を警備員へ知らせることで、
早期対応につなげることが目的です。
このように、AIやロボットは警備員の判断や行動をサポートする存在として
現場で活用され始めています。
■ AIやロボットの活用にも限界がある
AIやロボットの導入によって、警備業務の効率化や負担軽減が進んでいることは事実です。
しかし一方で、AIやロボットだけでは対応できない課題も残されています。
・AIだけでトラブルを解決することはできない
AIによる監視システムは、
異常を検知したり、警備員に通知したりする役割を担っています。
ただし、実際にトラブルが発生した際に
その場で判断し、状況に応じた対応を行うことはAIにはできません。
現場で起きる出来事は、
- 人の感情
- 周囲の状況
- 予測できない行動
が複雑に絡み合っています。
こうした判断は、人の目と経験があってこそ可能なのです。

・巡回ロボットが破壊・盗難に遭う可能性
施設内を巡回するロボットも、決して万能ではありません。
意図的に破壊されたり、小型ロボットであれば盗難に遭ったりする可能性も考えられます。

そのため、ロボットの異常を監視し、
必要に応じて対応する 人の存在が不可欠 となります。
・生体認証にも完全性はない
指紋認証や顔認証などの生体認証技術は進歩していますが、誤認識や環境条件による精度低下のリスクは残っています。
もし認証をすり抜けて不審者が侵入した場合、
AIやロボットだけでは行動を制止することができません。
このような場面でも、
最終的には警備員が対応する必要があります。
・電源トラブル時のリスク
AIやロボットは電源供給が前提となります。
停電やシステム障害が発生した場合、どれほど高度な技術でも機能しなくなる可能性があります。
非常時こそ、人が現場にいることの重要性 が浮き彫りになります。
■ Q&A|警備の仕事とAI化についてよくある質問
ここでは、警備の仕事を検討している方からよく聞かれる「AI化」と将来性に関する疑問をQ&A形式でまとめました。
Q1. 警備の仕事は将来的にAIに奪われてしまうのでしょうか?
A.現時点では、その可能性は低いと考えられています。
AIやロボットは警備業務を「補助」する役割が中心であり、現場対応や判断が求められる業務は、今後も人の手が必要です。
Q2. AIが導入されると、警備員の仕事は減りませんか?
A.業務内容が変化する可能性はありますが、仕事自体が大きく減るとは考えにくい状況です。
AIの導入によって、
警備員はより重要な判断や対応に集中できるようになると考えられています。
Q3. AIがある現場でも警備員は配置されるのですか?
A.はい、多くの現場で警備員は必要とされています。
AIは異常を検知することはできますが、実際の対応やトラブル解決は警備員が行います。
Q4. 年齢に不安があっても、警備の仕事は続けられますか?
A. はい、年齢を理由に働きづらくなる仕事ではありません。
警備の仕事は、体力やスピードだけを求められる場面ばかりではなく、周囲の状況を見て判断したり、落ち着いて対応したりする力も大切にされています。
そのため、これまでの社会経験や現場での慣れが活きる場面も多く、実際に警備業界では幅広い年代のスタッフが活躍しています。
仮に今後、AIや機械が使われる場面が増えても、「最終的に安全を守る役割」を担うのは人であることに変わりはありません。
年齢に不安を感じている方でも、無理なく続けやすい仕事だといえるでしょう。
Q5. 今後の警備員に求められる役割は何ですか?
A.現場対応力や判断力、コミュニケーション能力がより重要になります。
AIと協力しながら、安全を守る役割が警備員には求められていくでしょう。
※補足データ
AI・ロボット技術は人手不足対策や業務効率化のために活用される一方、
最終的な判断や対応は人が担うことが重要であると示されています。
出典:日本経済団体連合会「ロボット戦略策定に向けた政府の取り組み」
■ あわせて読みたい|警備業界の将来が分かる関連記事
AI化や警備業界の将来について、より理解を深めたい方は以下の記事も参考にしてみてください。
📌 今、警備の仕事は人材不足なの?
→ 警備業界全体の需要と人手不足の背景を解説しています。
📌 東京オリンピック延期と警備業の関係とは?
→ 大型イベントと警備需要の関係を分かりやすくまとめた記事です。
📌 警備業務の新常識?個人でできる感染症対策とは
→ 警備現場で求められる安全意識や対策について紹介しています。
■ まとめ|警備の仕事はAIと「競う」のではなく「共に進化する」
AIやロボット技術の進化により、警備業界でも業務の効率化やセキュリティ強化が進んでいます。
しかし、現場で起こる出来事は常に想定どおりとは限らず、
柔軟な判断や人への配慮が求められる場面も多く存在します。
AIは警備員の仕事を奪う存在ではなく、
人の警備を支えるパートナー として活用されていくでしょう。
今後の警備業界では、AIやロボットを活用しながら、
人が最終的な判断と行動を担う形が主流になると考えられます。
警備の仕事を検討している方にとっても、
AI化は不安要素ではなく、より働きやすく、より安全な環境を作るための変化 といえるかもしれません。
グリーン警備では、時代の変化に対応しながら、現場で活躍できる人材をこれからも求めています。
少しでも興味を持った方は、ぜひ警備の仕事にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
【2025年12月追記】

